Vol.13 TVゲーム業界の今後 2001.2.13
今回はもちろん「ドリームキャスト生産中止」について書いてみようと思う。

1月31日にセガがドリームキャストの生産を中止し、今後はソフトを中心とした事業を行っていくことを発表した。
ドリームキャストの生産中止についてはその通り製造を停止すると言うことだが、さらに次世代ゲーム機の開発も行わないということも併せて発表されていた。
これはどういうことかというとこれから先はセガのハードが出ないと言うことである。
確かにセガは今期で4期連続赤字でありその足を引っ張っていたのがハード部門、すなわち「セガサターン」と「ドリームキャスト」である。
どうして赤字になってしまうかというと・・・
まず、価格競争の果てにすでにハードの製造コスト以下でハードを売ってしまっていることであった。
これは今のゲーム業界全体で言えることだがライセンシー(ハード製造元)は基本的にソフトのライセンス料でもうける仕組みになっている。
すなわち、ハードが売れれば売れるほどソフトも売れやすい傾向になるのでハードで赤字を出してでも売ってソフトのライセンス料でそれを回収するのである。
セガの場合はそれが度を超して行われてしまっていたため大赤字になってしまったのだと思う。
(ハードも思うように売れなかったため製造費どころか宣伝費もろくに回収できていない)
で、次世代ハードも作らないという決断に至ったのである。(と思われる)
ちなみに大分、俺的意見であるがドリキャスの生産中止の決断(または発表)はまだ早かったように思う。
はっきり言ってドリキャスはまだまだ行けるハードだと思うし、いいソフトも多い。
ただ、あまりにもギャルゲーイメージが付いてしまっているのが厳しいかもしれないが・・・

で、次はソフトを中心とした事業へシフトしていくという話だが、これに伴って任天堂の「ゲームボーイアドバンス」、SCEの「プレイステーション」及び「プレイステーション2」にも積極的にソフトをリリースしていくことも発表された。
実はドリキャス生産中止よりもこっちの方が大事件なのかもしれない。
セガはドリームキャスト向けにすごい数のソフトを投入しているがこれが徐々にPS2向けへとシフトしていくのである。
しばらくはドリームキャスト版も開発、販売も行っていくという話だがハードが生産中止になったソフトを買う人は当然限られてくる(新規購入層がいない)のでおそらく1年ぐらいでドリームキャスト用のソフトの新規開発はストップすると思われる。
また、プレイステーションにはサターンのソフトもリメイクして投入する予定であり、PS版「Nights」などが登場すると思う。
さらにPS2には「VF−x」こと「バーチャファイター4」(これについてはDC版は発売されないと言う噂もあり)、「新スペースチャンネル5」、「つくろうシリーズ」、「さくら大戦シリーズ」が発売時期、価格、正式タイトルが未定(VF4除く)なものの発売が予定されている。
そして、任天堂のゲームボーイアドバンス向けには第1弾として「チューチューロケット!」をGBA本体発売と同時に発売する。
GBAには他にも「ぷよぷよ」「ソニックザヘッジホッグアドバンス」も予定中だ。
任天堂「GAMECUBE」やマイクロソフト「XBOX」へのソフト供給についてはハードについてすでに評価済みとしながらも参入を予定しているという。

ここまでの話を総合するとセガがお遊びからかなり本気になってきているのがわかる。
今まではCSKグループがバックに付いていたため赤字だろうがなんだろうが関係ないぐらいな勢いだったのだがセガ大好きの大川功会長の会社での地位が大分悪くなってきたという噂もあるため生き残りに必死なのかもしれない。
しかも、その大川功がセガに850億円もの私財を提供すると言うことも発表された。
ここらで赤字を一掃させて生まれ変わらすつもりなのだろう。(大川功はセガの現会長兼社長)

さて、ここで今年のゲーム業界のキーワードを発表しよう。
ん?「ネットワーク」だの「iアプリ」とか言ってない?

ズバリ
「崩壊」

確実に今年は大手メーカーが1〜2個ぐらいやばくなると思う。
ハードも新機種の参入があり混戦模様となる。
そして、セガは相変わらず赤字路線を突っ走る(笑)
そんなにすんなり上手くいくと思ったら大間違いだ!

では、最後に・・・
俺にDCを買わせてくれた湯川元専務へ
ありがとう!(笑)