Vol.4 バラエティー番組の荒廃 1999.6.8
これはいままでずっと書いておきたかったテーマなんですが、 最近のバラエティー番組はドキュメンタリー番組になってきていると思う。
そもそも、事の発端はNTV系で放送されていた『進め!電波少年』から始まった。毎週、松村邦洋と松本明子がアポなしでいろいろな企画に挑戦している番組で、時事ネタに敏感だったために大変な人気番組へと発展した。ここまではまだよかったのだが、猿岩石による「ユーラシア大陸横断ヒッチハイク」が始まった頃から状態が変化しはじめた。2人の旅の模様を放送したものだったが、途中でいろいろなアクシデントが起こることにより見ている側が心配をするようになってしまい、すでにお笑いの域からドキュメンタリーへと変わっていた。
猿岩石が帰ってきた後もほとんど無名だったドロンズを起用して「アメリカ大陸縦断ヒッチハイク」を行った。そして、番組名を「進ぬ!電波少年」に変更したとたんに番組の路線が大幅変更された。まずは、「アフリカ大陸縦断ヒッチハイク」。無名の役者、伊藤高志と香港でラジオのDJをやっていたチューヤンを連れてきてまったくの初対面で言葉の通じない2人にこの企画をやらせた。2人の意志が通じる課程なんてまさにドキュメンタリー。
そして、無名芸人には仕事がまったくないことを逆手にとった長期間拘束状態にする企画「無人島脱出」、「スワンの旅」、「懸賞生活」、「ハルマゲドン」。
どれもこれも日記が読まれある人物の生活を追ってゆくこれぞ、ドキュメンタリー!

そして、この番組の真似とも言える番組ができてしまった。
「トロイの木馬」。使っている人間が無名タレントか素人さんかが違うだけのような気がするのである。特に現在進行中の「返済レストラン」に至っては可哀相というより酷すぎる。
私が個人的に司会の2人共好きなので若干の過反応があると思うが、別に返済方法なら他にいくらでもあるでしょう。
2人とも歌手なんだからチャリティーCDでも出せばそこそこ売れると思うし、なんで料理なのかがよくわからん。
2人の修行姿でも見せて感動でも誘ってるのではないのだろうか?これでは単に「電波+ASAYAN」になってしまうではないか。

ここで「ASAYAN」が出てきた。この番組も原因の一因だろう。
オーディションという方法で一般の人が芸能人になるまでをおっていく。最近はあまりみてないがやってることはたいして変わらないだろう。この手の番組でたちがわるいのが新しい課題が増えていくと言うことである。たとえば、急に人を減らしたり、条件をアップさせるという手だ。
これは作り手からすればその企画を長く、そして緊迫感を視聴者に持たせて見つづけてもらえるので非常に有効な手段だと思われるがあまりやりすぎると視聴者がひいてしまって悪循環となってしまう。最近のいい例だと、「人気者でいこう!」での「連帯責任CDデビュー」のクリア条件引き上げだ。
この企画は文字通りで、3人ともオリコン初登場50位以内でないと全員丸坊主という企画だが、袴田、内藤と2人ともクリアして残るは浜田一人となった。しかし、どう考えてもミリオンを達成している歌手には甘すぎる条件だった。
そこで番組側では条件を「3人合計で50位以内」と改変したのである。これにより浜田は6位以内でクリアとなってしまった。
番組側はどうしても丸坊主にしたいようだ。
これでは見る意欲もなくなってしまう。
もう、ドキュメンタリーお笑い番組は見飽きた。

バラエティー番組からドキュメンタリーが消える日は来るのだろうか?